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2023-09-10
めまい・ふらつきの治し方
今回はめまい、ふらつきの治し方について特集します。めまい・ふらつきには➊グルグル(回転性めまい)❷フワフワ、フラフラ(浮動性めまい)❸ユラユラ(動揺性めまい、不安定めまい)と3つのタイプがあります。めまい・ふらつきの原因の9割は内耳の不調にあります。内耳の中には、平衡機能をつかさどる前庭器(三半規管と耳石器)があり、左右どちらかに不具合が起きると平衡機能に左右差が生じて体のバランスが悪くなります。こうして、めまい・ふらつきが起こります。激しいめまいに襲われるとつらくなり、ベッドで安静にする方が多くいます。しかし、寝ているだけではめまいは治りません。
人間にはバランスの左右差を改善する力があります。それは小脳です。小脳は平衡機能をつかさどる中枢。めまいが生じて時間が経って落ち着くのは、小脳が体の左右平衡を是正するシステム「前庭代償」を発動しているためです。しかし、小脳も鍛えないときっちり役目を果たせません。そのために小脳を鍛えてめまい改善訓練を行う必要があります。小脳は目、耳、足の裏で鍛えていきます。人間は視覚、前庭覚、深部感覚から平衡に関する情報を受け取っています。小脳はこれらの情報をまとめ、体の各機能を動かして平衡を保っているので、めまい改善訓練では3つの場所を刺激して行います。これらを反復することで、めまいに負けない体になります。
めまい改善訓練は➊症状を起こしやすい動作を繰り返す「馴化訓練」❷目と耳の反射を鍛える「適応訓練」❸内耳のかわりに目と足の裏からの神経で補う「代用訓練」❹耳石をもとに戻す「耳石置換法」の4種類あります。一つずつ訓練内容を伝えていきます。
➊馴化訓練(座位ヘッドチルトホッピング、寝返り)
※座位ヘッドチルトホッピングとは椅子に座って頭だけ右横に倒し、右の側頭部を手のつけ根部分で10回叩く。次に頭だけを左横に倒して同じ動きを3セット行う。体は正面を向けたまま、頭だけを動かすことが重要です。
❷適応訓練(右腕を体の前に伸ばして、親指をたてる。親指を見たまま、頭を左右、上下、首を傾げる動きをするだけです。)
❸代用訓練(つま先立ち、つぎ足歩行、片足立ち、ハーフターン)
※他に適応訓練では頭だけを動かして見る動きをしました。代用訓練では頭は動かさずに右腕を体の前に伸ばして、親指をたてる。親指を見たまま、目だけで左右、上下の動きをするだけです。
❹耳石置換法(方法はエプレ法、グフォーニ法、逆グフォーニ法があります。)
訓練のルールが6つあります。
➊毎日続ける事。❷元気よく声を出す・❸不安な時は医師に相談する。❹前向きな気持ちで取り組む。
❺一日1回から始め、一日3回を目指す。❻苦手な訓練こそ繰り返し行う。
つらいときこそ、「めまいを治す」を合言葉に取り組んでいきましょう。
