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自己選択と自己決定

2024-11-07
  • 自己決定
 高齢者が、自分自身の意思で選択し、最終的に自ら決定することを指します。介護者には高齢者の自己決定の機会を確保すること、妨げられないようにすることが求められます。自己決定には、本来は決定した本人の責任が伴うことから、介護者は利用者が自己決定できるための十分な情報を提供しなければなりません。認知症や障がいによって自己決定が困難であると考えられる場合であっても高齢者の意思意向を確認し、尊重できるように支援する必要があります。
 
  • 選択することの重要性
選ぶことは、どんな小さなことでも人生の選択です。自分が納得し、自分らしい生活を送るには自己選択と自己決定できないと、尊厳が保たれる生活とは言えません。自己で選ぶことを支援することが大切なわけですから、こちらが指示するのではなく、選ぶお手伝いをするという事を考えることが大切です。自分で物事を決めることは、自分の人生を歩んでいるという実感を生み出します。ご本人の意思を尊重することは、「その人らしく生きること」を応援することになります。自分の意思を尊重されると、周囲に対して信じられることが、ご本人の心のよりどころにもなります。
 
  • 選択のパラドックス
 選択肢が多いと何かを選択した後に、もっと良い選択があったのではないかと後悔の念が浮かんでしまうこのような状態を選択のパラドックスと言います。「人は選択肢が多すぎると一つのものを選ぶのが難しくなり、選択すること自体をやめることもある」という心理作用が出ることが研究の結果でわかっています。
 はい、いいえで選べる質問や2択質問(AかBのどちらにしますか?)を日頃から介護者は意識して使って、関わっていくと自己決定や自己選択の機会を作ることにつながります。
 
  • 介護現場での具体的な選択場面
・飲料(飲む時間が選べる、飲み物が選べる、コップが選べる、量が選べるなど)
・活動(体操が選べる、レクが選べる、クラフトが選べる、マシンが選べるなど)
・塗り絵(絵が選べる、道具が選べる、レベルが選べる、大きさが選べるなど)
・入浴(入浴時間が選べる、せっけんが選べる、入浴剤が選べる、タオルが選べるなど)
・食事(料理が選べる、箸が選べる、食器が選べる、ドレッシングが選べるなど)
・衣服(着る服を選べるなど)
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